第2話 釣りの作法

 

 

 

 

 果たして。

 シュルムトとの会話の三日後。マサオは家族を連れてダシュアンに入った。

 

 王都に住まう貴族のほとんどは、ダシュアン界隈に別荘を持っている。

 ダシュアン、あるいは市外にある温泉地・カントあたりが人気の土地だ。マサオもダシュアン市内とカントにそれぞれ別荘を所有していた。

 

 山に囲まれた盆地にある王都と比べ、ダシュアンの気候は穏やかだ。

 夏は避暑に。冬は避寒に。古くから王都の人々に愛され、今も栄える土地である。

 

 ダシュアンにある邸宅の多くには、水浴び用にしつらえられた、石づくりの池があるものだ。

 

 このクロス家が所有する別荘の中庭にも、大きな池がある。

 古くは彼自身も足をひたして涼をとった場所だ。

 

 池を森の中の泉のように見せる演出は、父の代から変わっていない。

 妻のナーヤが言うには、最近は海を模して貝殻などを置くのが流行っているそうだ。

 

 ぱしゃぱしゃ、と水がはね、楽し気な子供の声が上がった。

 はねた水が穏やかな日差しを跳ね返す。

 

 楽団がなにやら異国情緒漂う音楽を奏でているが、それも流行りなのだとナーヤが言っていた。

 

 ユキオとアヤカが、水をかけあってはしゃいでいる。

 他にナーヤの友人の子も二人。

 

 今回の調査は、休暇を兼ねている。

 

 ふだん工房にこもりきりで、子供たちと密に接する機会も少ない。

 せっかくの休暇だ。家族にも楽しんでもらいたい、とマサオは思っていた。

 

 はしゃぐ子供たちを見て、マサオは自分の選択に満足する。

 

 すぐ近くで、ナーヤは、友人とワイン片手におしゃべりを楽しんでいた。

 くつろいだ妻の表情も、マサオとしては収穫と言える。

 

 中庭に面した廊下を歩いていると、ヴィゴの姿が見えた。

 日陰でひとり、本を読んでいる。

 

 

「ヴィゴ」

「あぁ、父上」

 

 声をかけると、ヴィゴは顔を上げた。

 

 黒い髪。黒い目。

 

 今年六歳になったヴィゴは、マサオの養子だ。

 クロス家に養子に入ったのは三年前。今いる子供たちの中で、一番年長である。

 

 この王国の人々の多くは、栗色や金色の髪を持ち、様々な色の瞳を持っている。

 特に貴族には、明るい金の髪や、青や緑の鮮やかな瞳を持った者が多い。淡い金の髪に、空の色の瞳をしたシュルムトなどは、王族だけあってその典型と言えるだろう。

 

 マサオはこの国の貴族としては、その外見に大きな特徴がある。

 黒に近い髪や琥珀色の瞳を持っているからだ。

 

 マサオは、ガシュアード王国建国を助けた英雄の子孫だ。

 初代クロス伯爵。

 出身は――ニホン。

 

 ニホンでは、誰もが黒い髪と黒い瞳を持っているそうだ。

 

 ヴィゴの父親もまた、ニホン人である。

 グレン神殿の巫だった男だ。すでにこの王国から去り、母国であるニホンへの帰還を果たしている。

 妻子は王国に残された。

 ヴィゴの母親は、異国から来て異国に戻った夫の子を捨てた。今は再婚したと聞いている。

 マサオは、三歳になっていたヴィゴを保護し、養子としてクロス家に迎えた。

 

「水浴びはしないのか?」

「子守は御免です」

 

 そう言って、ヴィゴは本に目線を戻した。

 

 この六歳の子供らしからぬ態度に、マサオは小さく笑った。

 ヴィゴのどこか冷めたような物言いを、案ずる声は度々聞こえる。

 生まれた直後に迎えたアヤカと違って、ヴィゴは三歳になるまで母親と過ごしている。自分が養子であることも知っているのだ。

 ナーヤは、ヴィゴが打ち解けない、と多少不安に思っている向きがある。

 

 しかし、マサオはそう思ってはいない。

 老いた教育係の言を借りれば「旦那様に、そっくりでございます」。

 自分もヴィゴの年齢の時に、弟妹と遊べ、と言われれば同じように答えただろう。

 

 そういう性質なのだ、とマサオは理解している。

 

 さて。

 マサオは、この休暇を家族と過ごすために使うつもりだ。

 

 ここで本を読んでいるヴィゴとも同じように。

 

「ヴィゴ、幽霊を見たくはないか?」

 

 マサオは、近場にある長椅子に腰を下ろした。

 少し、ヴィゴは間を置いてから、本に目を向けたまま「結構です」と答えた。

 

「護衛でしたら別な者をお使いください」

「護衛はこれから調達する。――出るのは、女の幽霊だそうだ。このところ、三日から数日に一度は目撃されている。十日もねばればお目にかかるくらいのことはできるだろう」

 

 まだ、ヴィゴはこちらを見ない。

 

「幻覚でしょう」

「言い切れるか?」

「いるはずがない」

 

 肩をすくめるヴィゴの表情が、子供だと思ってバカにするな、と言っているかのようだ。

 

 ひょい、とマサオはヴィゴの手から本を奪った。

 やっと黒い目がマサオを見る。

 

「その目で見、確かめねば何事も成らぬ。知識人という種族は、書斎にいながらにして森羅万象に通じたような錯覚を覚えがちだが、知識の裏づけに実地調査は必須だ。ヴィゴ。君がこの別荘で得られる知識よりも、何倍もの知識がそこにはある」

 

 すぐに本は返したが、ヴィゴは本を閉じて養父を見たままだ。

 

「結論は同じです。幽霊などいません」

「そこだ。結論は幻覚だったとして、なにゆえにそれが起こったのか。ある種の岩は磁場を発する為に幻覚が起こりやすくなるとも言われている。あるいは、女の服だけが木の枝にかかっているのかもしれん。また、なにゆえにこれほどに人口に膾炙しているのか。すでにダシュアンは女の幽霊の話で持ち切りだ」

「存じております。人が話すのを聞きました」

「なぜ、それほど人が騒ぐかわかるか?」

「わかりません。ですが、幻覚でしょう」

「目の前にある疑問に対し、ただの憶測で物事を断じ、知ることを諦めるのは、愚者の怠惰だ。意味がわかるか?」

「黙ってついてこい、とおっしゃるのですね?」

 

 やっと、ヴィゴの黒い瞳に光が宿る。

 多少の興味をもったらしい。

 

「その通りだ。まずは実地調査といこう。今夜ヤーヌの森に向かうぞ」

「ヤーヌの森……」

「知っているのか?」

「いえ。ヤーヌというのは、冥府の神ではありませんか?」

「その通りだ。墓地に続く森の名だ」

「……幽霊話にはかっこうの場所ですね」

「その通りだ。なかなかに風情があるだろう? 何事も、雰囲気というのは大事なものだ」

 

 言いながら、マサオは長椅子にごろりと横になった。

 

「父上、お休みになられるのでしたら、お部屋の寝台で、部屋を暗くしてから休まれた方が効率がよろしいかと」

「道理だ。だが、来客の予定があってな。やむを得ずの措置だ。君は気にせず休むといい。釣りは根気と体力が勝負だ」

「……森で釣りを?」

「親子で釣りとは、なかなか風情があっていい」

 

 ヴィゴは腑に落ちない表情のまま、会釈をしてから背を向けた。

 きっと、効率のよい仮眠を取るつもりだろう。

 

 

 

 

 

 それから、ややしばらく後のことである。

 

「伯!」

 

 と、声がして、マサオは短い眠りからさめた。

 

「サクラ様が、お忍びで、脛も露わに水浴びを楽しまれているというのはこちらで間違いありませぬか! 伯!」

 

 そこには、素晴らしく華麗な赤毛の貴公子がいた。

 珍しい、といえばこの鮮やかな色彩こそ珍しい。

 彼も異国からきた英雄の子孫だ。こちらはニホンと違って、馬車と舟があれば行くことのできる国だが。

 

(釣れたか)

 

 王都を出る時に出しておいた手紙が、効いたようだ。

 

「あぁ、来たか、ウルラド」

「サクラ様はいずれに!?」

 

 マサオは長椅子から身体を起こす。

 

 輝くばかりに美しいこの貴公子の名は、ウルラド・ベルースト・ソアル。

 現宰相のソアル伯の嫡男にして、元老院議員。若年なら、すでに未来の宰相として期待も大きい存在である。人望も厚い。王の右腕とも懐刀とも呼ばれる男だ。

 

「相変わらずだな、君も。まぁ、落ちつけ」

「これが落ちついていられますか。しかも此度はシュルムトもおらぬと……! この千載一遇の好機を見逃せとおおせですか!」

「落ちつけ」

「サクラ様! 忠実なる僕(しもべ)が今参りました!」

 

 よく通る美声で名乗ると、中庭の方から「あら、ようこそいらっしゃいました」とナーヤの声が返ってきた。 

 

「ウルラド、サクラは今あいにくと臥せっていてな。ダシュアンに来ることはできなかった」

「なんと! まことでございますか!?」

「代りに、これを」

 

 マサオは、ウルラドに羊皮紙を渡す。

 王都を出る前に、桜子に書かせたものだ。

 

「『勇敢なる貴方の忠節に心から感謝すると共に、我が憂いを取り除いてくれる者は他にないと確信しております』……これは、一体どういうことでしょうか、マサオ殿。サクラ様に一体どのような憂いが……」

 

 背中にバラを背負ったような貴公子は、それこそ憂いを湛えた表情でマサオを見た。

 

「サクラは、このところダシュアンを騒がす幽霊騒動に頭を悩ませていてな」

「あぁ、噂には聞いております」

「是非とも、知性と武勇を兼ね備えたウルラドに解決を頼みたいと、こう仰せだ」

「お任せあれ、伯。必ずやサクラ様の憂いを晴らしてさしあげましょう。たとえ、その白いおみ足を拝むことができなかったとしても、悔いなどありましょうか!」

 

 キリッとウルラドは凛々しく宣言した。

 ところどころ言動はおかしいが、気にしないに限る。

 

「ウルラド様、ご機嫌よう」

 

 騒がしさで目を覚ましたらしいヴィゴが、ウルラドに挨拶をする。

 

 そして、マサオとウルラドを順に見てから、マサオに「豪勢な護衛ですね」と言った。

 この美形の貴公子は、王都一の剣士である。これ以上の護衛はない。 

 

「あぁ、ヴィゴ。なんだ、みんなと水遊びはしないのか?」

 

 ウルラドは笑顔を見せて、ヴィゴの頭に手を置く。

 

「こんな時でもなければ、父上を一人占め出来ませんから。いろいろと教えを乞うております」

 

 ヴィゴは子供らしい笑顔でにっこり微笑む。このあたりの切り替えは上手いものだ、とマサオは感心する。

 

「それよりも、ウルラド様。御息女のご誕生おめでとうございます」

 

 ヴィゴが祝いの言葉を述べると、挨拶にでてきたナーヤも「おめでとうございます」と続いた。

 

「母子ともに健やかだと聞いている。めでたいことだ」

 

 マサオも祝辞を続け、ウルラドは一々に優雅な礼を返した。

 

 なにもウルラドは、桜子の素足に釣られて王都から駆けてきたわけではない。

 半月ほど前に彼の妻がダシュアンの実家で出産している。

 待望の第一子は、シェンラ、と名づけられた。

 

 この、愛しい妻と子に会うべく、ウルラドは王都とダシュアンとを行き来しているのだ。

 

「祝いの品を、ありがとうございました。まことに、無事であったことを神々に感謝するばかりです。是非、披露目の会にはおいでください」

 

 ナーヤはウルラドに「間もなくでございますね。楽しみにしております」と言うと、中庭に戻っていった。

 

「いつまでダシュアンにいるのだ?」

「私は、明日王都に戻ります。雑事を片づけて、またすぐにもこちらに参るつもりです」

「そうか、忙しいな。では、さっそくだが、今夜実地調査を行うことにした。つきあってくれ」

 

 マサオはウルラドに長椅子に座るよううながした。

 ワインが運ばれてくる。

 

「調査、といいますと、その噂の幽霊を探しに行くわけですか。――ヤーヌの森に?」

「そうだ。まずはあちらの言い分も聞いておかねば」

「わかりました。では、夜までに多少の情報を仕入れて参ります。夜にご報告を」

「頼んだぞ」

 

 グラスのワインを一気にあおり、ウルラドは長椅子をあたためる間もなく立ち上がった。

 

「王都に戻りましても、サクラ様にごあいさつする時間が取れそうにありません。伯、文を送られる際には、ご安心いただきたいとお伝えいただけますか?」

「伝えておこう」

「ただ、脛の件だけが――残念です。本当に、残念だ」

「そちらは伝えないでおこう」

 

 では、と憂いをにじませた表情で言うと、ウルラドは颯爽と帰っていった。

 

「どうだ。ヴィゴ。智者とは労を惜しまず、己の目と耳を信ずるものだ」

「……王后様へのよからぬ思いが見え隠れしておりましたが」

「それはそれ、これはこれだ。やる気が違ってくるだろう。いかにあっさりと釣れたからといって、粗略に扱ってはいかん。釣った魚にも餌はやらねば」

「なるほど。しかし、お見事な一本釣りでございます。驚きました」

 

 ヴィゴは、思いがけず邪気のない笑顔で言うと、また部屋に戻っていった。

 

 

 

 

 

 かくしてその夜、マサオは、ウルラドとヴィゴを引き連れてヤーヌの森へ繰り出した。

 しかし、幽霊は一向に姿を現さない。

 

 ただただ、深遠なる森は静寂の中にある。

 

 多忙なウルラドは、翌日王都に戻ったが、マサオは調査を続けた。

 

「どうやら、幽霊はいつでも出るわけではないらしい」

 と、マサオが調査十日目に言った。

 

「そのようですね」

 ヴィゴは頷いた。

 

「もしくは、我々に用はないと見える」

「残念ですが」

 

 目撃情報のあった時間帯だけでなく、夜が白むまでねばった日もあったが、昨日まで成果はないままだ。

 

 これまでは三日から数日の頻度で目撃情報があったというのに。

 今日も無為に二刻が過ぎている。

 

「だが、生憎と私も物見遊山で幽霊見物にきたわけではない。幽霊には気の毒だが、ここは全面対決と行こう」

「出てこない幽霊と対決……とは、難しいように思います」

「なに、そう難しい話ではない。要は釣りと同じだ」

 

 窓の向こうのヤーヌの森に向かって、マサオは言った。

 

「楽しそうですね、父上」

「知の実践というものは本来、楽しいものだよ、ヴィゴ。例えそれが人殺しの技術であってもだ。楽しいという自覚から目を背けてはならん。楽しいからこそ、真の知とは、楽しみに淫してはいかんのだ」

「笑っておられる」

「面白くてならんからだ。だが、溺れてはおらん。……ここはひとつ、作戦を変えるとしよう」

 

 マサオは背もたれに深く寄りかかった。

 連日の調査で多少疲れている。それはヴィゴも同じだ。

 

「実地調査は終わりですか?」

「待つだけの調査は終わりだ。幽霊は、自然に発生しているのでも、我々に用があるわけでもない。となると、出てこざるを得ない状況を作る必要がある」

「幽霊も釣るわけですか。しかしどうやって?」

 

 ヴィゴは首を傾げて「ウルラド様は、王后様で釣れますが……」と言った。

 

「ひとまず、なにを釣るにもエサが要る。それぞれに適したエサを用意せねば。戻るぞ、ヴィゴ」

「はい」

 

 マサオの合図で、馬車が走り出す。

 

 邸に戻ると、ナーヤにつかまった。

 マサオに聞いても意味がないとわかっているのか、ナーヤはまっすぐヴィゴに「毎晩毎晩、どこでなにをしているのです?」と尋ねた。

 

 するとヴィゴは、

「釣りを教えていただいております」

 と明るい笑顔で答えた。

 

 釣果は今のところないが、明日から作戦を変えるつもりです。

 明日に備えて、早く休ませていただきます。

 では、おやすみなさいませ。

 

 あいさつをして、さっさとヴィゴは部屋に戻っていった。

 見事な手腕だ。

 将来が楽しみである。

 

 ナーヤが「本当ですか?」とマサオに確認する。

 

「あぁ。子供の成長を間近で感じられるということは、嬉しいものだな。クロス家の男子として、頼もしい限りだ」

 

 マサオはそう笑顔で言って、妻からのさらなる追及を逃れるべくさっさと書斎に引っ込んだのだ。

 

 

 

・ 

 

 

 

 

 

 あぁ、なんて可愛いのかしら。

 

 なんて綺麗な瞳の色。

 まるで深い泉のような色だわ。

 

 お父様にそっくりよ。

 よぉく見せておくれ。

 

 愛しい愛しい私の子。

 

 私の宝物。

 

 愛している。

 

 

 

 

 ――イオ。

 来てくれたのね。

 

 見て。

 貴方と同じ瞳の色よ。

 

 ……綺麗だわ。

 本当に綺麗。宝石のよう。

 

 この鮮やかな色の髪も、貴方と同じ色。

 美しい。

 ほんとうに、なんて美しいのかしら。

 

 あぁ、イオ。泣かないで。

 

 悔いはないわ。

 貴方への愛を悔やんだことなんて、一度たりともない。

 

 愛しているわ。イオ。

 

 

 約束して。

 

 この不自由なばかりの身体を捨てたら、魂だけで結ばれたい。

 

 私が先なら、私が迎えにいくわ。

 

 貴方が先なら、貴方がきっと迎えにきて。

 

 

 

 イオ……この子と一緒に、連れていって。

 

 貴方は私に、籠の外の世界を教えてくれたわ。

 

 貴方は私の命。私の空。私の世界。

 

 貴方と共にあれるなら、なにも怖くはない。

 

 

 私の喜びも悲しみも、ただ貴方のためだけにある。

 

 

 ……イオ。

 

 愛しているわ。

 

 

 

 

 名前……?

 要るかしら。

 

 もう、今夜にもあの方がいらっしゃる。あとせいぜい二刻の命よ。

 たった二刻しか……

 

 

 

 ……あぁ、そうね。その通りだわ。

 

 名前がなければ、あちらで探すのも大変ね。

 そうしましょう。

 

 でも、なにも考えてなかったわ。

 貴方が考えてくださるの?

 

 

 

 ――ソント。

 

 素敵な名前だわ。

 

 鳥の名ね。

 

 素敵。

 素敵だわ。

 

 

 ソント……

 

 私と、貴方の子。

 

 泉の色の瞳の子。

 

 

 イオ。

 

 私幸せよ。

 

 

 

 愛しているわ。

 

 愛している。

 

 もっと抱きしめて。

 

 

 もっと、もっと強く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

3話

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